SHIROBAKOの劇場版見た。高すぎる期待を持って見ると良くないよねって思った。
だって我々はだよ、あの馬鹿みたいに多い登場人物を、こんなに把握できるわけないじゃんって思ってTVアニメを見始めたわけだよ。でも、それぞれのキャラクターにドラマがあって、葛藤があって、人生があったからしっかりと把握できて、ときに自己投影しながら、物語を楽しむことができたわけじゃん。たくさんのキャラクターが登場したから良かったわけじゃない。それぞれの人間性がしっかりと描かれていたから良かったんだ。
なのに劇場版はどうだ。描かれていたか。遠藤さんがちらっと描かれた程度で、あとはいてもいなくてもいいような扱いじゃん。その程度にしか描かないんだったら、あんなにたくさんのキャラクターなんていらないんだよ。同窓会を見たかったわけじゃないんだよ。どう描かれているのかが問題なんだよ。
人物描写だけじゃないよね。アニメーション制作だってそうだよ。10ヶ月で作らなきゃいけないって素人目から見ても無茶なスケジュールだよ。それをどうやって乗り越えたのか。ぜんぜん描かれてないじゃん。昔なじみの人たちに声かけて集めたくらいにしか描かれてない。離れていった彼らだって彼らの人生を歩んできたはずで、ずっと暇しているのなんて遠藤くらいなはずなのに、そんな急な仕事を受けられるはずがないのに、どうやって乗り越えたのか何も描かれない。
契約書でぶん殴って、エンドロールが始まって、えっ、これで終わり!?って思ったけどもさすがにあれで終わりではなくてよかった。とはいえ、その後からだけで2時間作ってもいいくらいじゃないかとは思ってしまうのよね。