オニオングラタンジュース

感想文はネタバレを含むってお母さん何度も言ったよね

20世紀少年

20世紀少年を12巻まで読んだ。"ともだち"なる謎の人物と彼を中心とした謎の団体の正体を暴き、世界を救おうとする話。とはいえ今のところまだ"ともだち"が世界を滅ぼそうとしているのかどうかよくわからない。

例のごとく、人が多すぎて覚えられない。人が多いだけでわからなくなるのに、時系列の前後が多くて、さらに混乱する。本当に理解させる気ある? だから読んでてめっちゃ疲れる。正直まだ12巻までしか読んでないと思わなかった。もっと読み進めている気になっていた。

でも、疲れるし、思ったほど進んでないんだけど、それでも面白いからどんどん続きを読みたくなる巧さはある。1巻読み終える度に、めっちゃクライマックスじゃんって思わされるんだけど、続きまだまだぜんぜんあるので、実際のクライマックスは遠そう。

呪術廻戦読んだ

呪術廻戦を22巻まで読んだ。

この漫画の何がすごいって、何が良いのかぜんぜんわからないけどすごく面白くってすごい。だってもう人物相関とかさ、過去のなんとかとかが出てくる前に、恵がどこのうちの子なんだっけ?ってくらいからもうよくわかんなくてさ、そこに登場人物めっちゃ入り乱れるようになってさ、この人誰だっけ?高専の人だっけ?人間なんだっけ?みたいな状態が続く。呪術の仕組みもいまひとつ理解できないし、シン陰流とか一子相伝的なこと書いてあった気がするんだけど使う奴多過ぎだし、しかもだいたい噛ませだし。領域展開とか反転術式とかなんかわかんないけど、難しくて強いんだなということしかわからない。そんなよくわかんなさを補う画力で描かれるのかというと、それも別にそういうわけでもない。ここぞというときに迫力をもって描かれるのはたしかにそうなんだけど、でもそれが結局わかりやすい画ではないので、なんかすごそう以上のことはわからないことも多々ある。もうそんなんいいから相撲とろうぜ、ってなる。それなのに読んでいて面白いんだから謎。

えいとまん先生のおかげで彼女ができました!

エロ漫画好きのビッチJKが、エロ漫画好きの童貞教師とラブラブエッチするエロ漫画なんだけど、これがめっちゃいい。

JKはちょっとどうかしてるくらいビッチで、それは自らも自覚していて、まわりの友だちからもちゃんとどうかしてるものとして扱われていて良い。他方の先生は奥手の童貞で、だからJKに煽られるままに流されがちで、そうすると普通は先生側の視点から物語が描写されがちだと思うんだけど、ここでは何故かJKの心情描写はあってもその逆は無い。JKから先生へのラブが常に溢れていて、気持ちがいい。普通はJKの内心は隠して、ミステリアスなJKに翻弄される展開であってしかるべきようにも思うのだけど、とはいえそうすることで今より物語が良くなる様子も想像できないというのが正直なところ。これより良くなんてなり得るんだろうか。

エロ漫画とか、AVでもそうなんだけど、大げさすぎてリアリティのない台詞って、それ自体必要ではあるけれどもどうしても萎えがちなんだけど、エロ漫画好きな高校生がその表現を模倣しているんだと思うと違和感なく受け入れられるのも良い。

バーナード嬢曰く読んだ

Kindleで安かったのでまとめ買いして、バーナード嬢曰く。6巻まで読んだ。図書館で高校生が本についてやんややんや喋る話。バーナード嬢こと町田は、大して読書なんか好きでもないのに読書家ぶりたいキャラだったはずなのに、なんだかんだけっこう読んでてすごい。

実在する本について語られているんだけど、読書家でもない私には読んだことない本ばかりで、というか聞いたことすらない本ばかりで、だけどもそれでもしっかりと面白いやりとりが描かれていて良い。しかし、知らない本の話、まったく頭に残らない。もう少し、知らない本について知ったかぶれるものかと思ったけど、ぜんぜんまったく残らない。怖い。

サブスクただ乗り鈴々ちゃん

ニコニコでおすすめに出てきて、面白かったんでKindleで無料で読んできた。

女子大生、翼がチャイナ服の謎の女、鈴々ちゃんと仲良くなって、赤面する話。それだけで、物語性なんてあったもんじゃない。まあTwitter掲載の漫画だしね。タイトルにあるサブスクすらさほど出てこない。

なんて言えばいいのかよくわからないんだけど、私はこれがすごく好き。「百合」と言って差し支えないだろうが、必ずしも恋愛ではない。少なくとも本人はそう認めていない。ラブコメ少年漫画でよく見るこの曖昧さが気持ちいいんだよね。ただ概ねラブコメは最終的には幸せなカップリングが成立するわけだが、いや、百合でも成立しがちではあるが、そうではなく、できれば永遠に続いていてほしい。ジャンプの長期連載がいつの間にかバトル漫画になりがちであることの違和感と同じように、ラブコメが恋愛感情に気づいて交際関係が築かれるようになることに違和感がある。必ずしも嫌だというわけではない。全部が全部そうならなくてもいいじゃん、っていう気持ちがある。ラブで全部片付けるなよ、人間の感情ってそんなに簡単じゃないじゃん、って。まあ、だったらラブコメ漫画じゃなくてもっと高尚な人間ドラマを読めよという話でしかない。

もちろん鈴々ちゃんに高尚な人間描写があるわけではない。1話数ページの完結だし。そういうわけじゃないんだけど、この曖昧な、吊り橋の上をずっと渡らないでゆらゆらしているのが好きなんだ。この漫画では関係性だけじゃなくて、鈴々ちゃんの存在自体がだいぶ謎だし、よくわかないものをはっきりとさせることなく、よくわからないままに楽しませてくれるのが本当に素晴らしい、というか好きだなあと思う。

呪術高専見た

呪術廻戦の劇場版を見た。

虎杖たちの入学前の、パンダたちが1年生の頃の話なので、虎杖らは出ない。てか「虎杖」普通に一発変換できるのね。すごい。

死んだ幼馴染がなぜか特級の呪霊になって取り憑かれている少年が呪術高専で活躍していく話。数ヶ月で真希さんとフィジカルでまともに勝負できるようになっているの、呪力抜きにそれだけでやべえやつじゃんってなった。

本編との繋がりを考えてしまうと微妙なところが無くはないけど、物語としても面白いし、アニメーションも素晴らしかった。ほんとよく動いてくれて、それ見ているだけで気持ちいい。

NEWバウスシアターで空中強襲揚陸艦SIVA見たい

SHIROBAKOの劇場版見た。高すぎる期待を持って見ると良くないよねって思った。

だって我々はだよ、あの馬鹿みたいに多い登場人物を、こんなに把握できるわけないじゃんって思ってTVアニメを見始めたわけだよ。でも、それぞれのキャラクターにドラマがあって、葛藤があって、人生があったからしっかりと把握できて、ときに自己投影しながら、物語を楽しむことができたわけじゃん。たくさんのキャラクターが登場したから良かったわけじゃない。それぞれの人間性がしっかりと描かれていたから良かったんだ。

なのに劇場版はどうだ。描かれていたか。遠藤さんがちらっと描かれた程度で、あとはいてもいなくてもいいような扱いじゃん。その程度にしか描かないんだったら、あんなにたくさんのキャラクターなんていらないんだよ。同窓会を見たかったわけじゃないんだよ。どう描かれているのかが問題なんだよ。

人物描写だけじゃないよね。アニメーション制作だってそうだよ。10ヶ月で作らなきゃいけないって素人目から見ても無茶なスケジュールだよ。それをどうやって乗り越えたのか。ぜんぜん描かれてないじゃん。昔なじみの人たちに声かけて集めたくらいにしか描かれてない。離れていった彼らだって彼らの人生を歩んできたはずで、ずっと暇しているのなんて遠藤くらいなはずなのに、そんな急な仕事を受けられるはずがないのに、どうやって乗り越えたのか何も描かれない。

契約書でぶん殴って、エンドロールが始まって、えっ、これで終わり!?って思ったけどもさすがにあれで終わりではなくてよかった。とはいえ、その後からだけで2時間作ってもいいくらいじゃないかとは思ってしまうのよね。