オニオングラタンジュース

感想文はネタバレを含むってお母さん何度も言ったよね

お姉さまと巨人 第8話読んだ。すっごい動き出した。すっごい。

ついにお姉さまのお姉さまと出会ってしまって、まさかの涙の抱擁からの、過去回想に入る。

ひとつ目の回想は、お姉さまの家の前で泣き崩れているお姉さまと、お姉さまのお姉さまは、もう面倒くせえや、名前なんだっけ? ヒナコとジュンコで書こう。たぶんジュンコは泣きじゃくるヒナコをなだめているように見える。そうしてなんやかんやあったであろう後、ジュンコのピロートークだ。自分はいい人間ではないけど、いい人間になりたいんだと言う。だから自分が酷いことをするようなことがあったら止めてくれだとか、殺してくれだとか言ったんだろうところで、最後まで描かずにひとつ目の回想は終わる。いいシーンだ。だから回想シーンだけど、ページ背景は白い。

続いてふたつ目の回想。こちらはバックが黒く塗られて、ひとつ目の回想と対比することで強く強調されている。舞台は駅のホームで、我々には未知の同級生との会話がなされる。敢えて部分的にしか描かれていないので想像で補うしかないが、おそらくはジュンコに騙されて、ヒナコが友人を売春させたみたいな話だろう。そうして友人たちは身を投げた。

ふたつの回想を経て現実に戻る。ジュンコの抱擁。涙を浮かべながらもう一度ヒナコの顔を覗く。ただ黙って見守る妹たち。ヒナコが静かに息を吸う。そして、ページが変わって大きく描かれた笑顔のヒナコから出された文字は「殺す」。「殺す」に「お久しぶりです」ってルビを振るそのセンス。このあとはもうジュンコに向けたすべての台詞が「殺す」でしかなくて笑う。この茶番を3ページ続ける必要ある? しかも喋っている内容も軽くメタくて笑う。

そういうおもしろ演出抜きにしても、物語が動き出しそう感ガンガンだったのがついに本当に動きだして、今までになく続きが気になる展開になっていて、次回が楽しみ。

 

「カルラさん! 事情はあとで! 覚悟しといてください! あとでブッコです!」「はい!」もいいシーンだった。