オニオングラタンジュース

感想文はネタバレを含むってお母さん何度も言ったよね

ブルーピリオド読んだ

ブルーピリオドが15巻読んだ。芸大の同級生の実家で公募展の作品つくりに行く回。

現実をそのまま受け入れられなくて、妙な解釈を付け加えてしまうこと、あるよなあ、ってなった。出来事に対して、それぞれみんな違った受け止め方をして、それが間違っていたりもするけど、まあだいたいは明確に間違っているとは言い切れなくて。ありがちな物語だと、勘違いに気づいて認識を改めて、わだかまりが解決したりしがちな印象だけど、現実にはそんなキレイに片付くことはあまりない。そんな劇的な変化なんてなくて、少しずつ認識を修正したりしなかったりしながら、みんなちょっとずつ違った解釈を抱えながら生きていくもの。でもそれでは物語が面白くない。異なった解釈を抱え続けたままでは、面白い物語がつくりにくい。それがブルーピリオドでは、それぞれの思いを抱えたまま歩いていく様を描いた美術作品を製作する、というという物語を描くことでエキサイティングに仕上がっている。蟹江さんも別に守銭奴でもなければ、真田さんのために尽力しているわけでもないんだよなあ。

あと、それを部外者が描くこと、っていうのもあって面白かった。部外者が踏み入っていいのかな、というのもあり、また、部外者の視点じゃないと描けない、というのもある。